2008年9月11日木曜日

橋下知事のバカ教育委員会発言

久しぶりのupです。

橋下知事のバカ教育委員会発言、それだけを聞いてみると、乱暴な発言は控えた方がいいのでは、と思うものの、背景をよく考えてみると、乱暴な発言をせざるを得ない状況があると思う。

そもそも大阪府知事なんだから、バカ呼ばわりするぐらいなら、自らの責任と権限において自分の信頼できる『馬鹿じゃない』教育委員を呼んで来て、『バカ』な教育委員が本当にいるのであれば、配置換えすればいいのではないかと思うのだが…。どうも、そうできないシステムになっているのだろう。

少し古くなるが、小池百合子が防衛大臣になった時に守屋が言うことをきかなかったので、更迭できず、小池自身が大臣を辞めなければいけなかったことがあるが、あの時も大臣なのにどうして人事権一つないのだと、極めて不思議に思ったことがある。一国の大臣なのに、事務次官の任命も思うように出来ないのであれば、飾りだけの大臣ということになってしまう。

もちろん、防衛の専門知識の無い小池百合子に好き勝手にやらせてもいいのか、という問題もあるし、なんだかんだ言って、行政の実務を一番わかっているのは官僚だという議論もよくわかる。でも、国家試験を受かっただけで国民からの受託プロセスを全く経ていない官僚にすべて任せていいのかどうかというと、これは道路問題を見れば答えは明らかだ。

話を橋下知事に戻すと、言うことを聞かない教育委員会をバカ呼ばわりするよりは、新たな教育委員(教育長?)を外部から連れて来て、改革を思い切り進めてほしいと思う。Populistと言われようが何というわれようが、結局この国を変えることができるのは、小泉や橋下知事のような圧倒的な知名度と支持率のある人にしかできないのだから。

………

以上は、教育委員の人事権の話なんだけど、そもそもの発端は、教育委員会が学力調査試験の結果の公表を拒んでいること。

僕のスタンスは、学力調査試験の結果公表には賛成、ただし、学力調査試験の点数の高いところに教育予算を傾斜配分するという考えには反対だ。

親の立場からすると、自分の子供が行く学校の評価を知るのは当然の権利。でも、問題はその結果をどのように使うかで、よく議論されている『評価の高い学校には、より多くの予算配分を』という考え方は全く理解できない。ワタミの社長なんかもこの考え方を主張しているけど、高評価学校への傾斜予算などを導入しちゃうと、子だもたちの間で機会格差を助長するだけで、いいことなど何も起りはしない。

ワタミの社長はマーケットメカニズムの導入を理由に傾斜予算を主張しているのだろうけど、問題は、誰に対するマーケットメカニズムなのか、だ。

学校は教育機関なのだから、教育サービスを受ける子供の利益が一番大事なんだ。傾斜予算なんかを導入すると、低評価学校で頑張っている子供には能力の高い教師がつかない一方、高評価学校では、格別頑張らなくても能力の高い教師が付くことになって、歪んだ資源配分が生じてしまう。マーケットメカニズムは全く働かない。学校単位(あるいは校長単位)では確かにマーケットメカニズムが働くのかもしれないけれどね。

一番いいのは、学校単位ではなくて、教師単位でマーケットメカニズムを導入し、熱心で能力の高い教師の給料を上げるようにして、教員のやる気を高めると同時に、高評価の教師を低評価学校にまわして、子供達の教育機会の平等を図ることだと思う。

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