2008年4月5日土曜日

紳助の本

昨日たまたまコンビニで紳助の本が目に留まり、立ち読みしたら結構面白かったので思わず買っちゃいました。

タイトルは『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』

『何だお前そんな俗書を読んで喜んでるのか?』という声が聞こえてきそうですが、正直、かなり心に響くものがあった。

内容はというと、紳助が、ビジネスを成功させるために非常にシリアスかつシビアに取り組みながらも、いろいろとリサーチして勉強する過程を楽しんだり、仲間と心を熱くさせながらビジネスをすることを『オモロイやん!』という気持ちで楽しんだりしていることを具体例を交えながら、説明しているもの。はっきり言って書いてある内容自体は、すでにどこかで耳にしたことのあるようなものだけど、紳助のように実際にビジネスを(しかも副業で!)成功させている人間がどのような発想でビジネスを考えているのかを知ることは結構有益なことだと思う。

所謂俗書であることは否定しないが、かなりinspiringだった。なぜこうも心に深く響いたのか?理由は以下三つあると思う:

一つ目には、本音で語られているところ。この前のブログで紹介した北尾さんの本なんかは建前論、精神論のオンパレードだったので、3分で読む気が失せてしまったし、例えば三木谷さんの本なんかにしても、本人が結構偉くなりすぎて建前なんかも相当入っているんじゃないかな。でも、この本は例の紳助節で本質をズバズバ突いたコメントが読めるので、懐疑的な気持ちで呼んだページは一ページも無かった。勿論、『夢と冒険』とか、『こいつを男にするという気持ちが出発点』なんて少々クサイ言葉も出てくるのだが、それと同じぐらい、金に対する執着も正直に書いてあるので、クサイ表現も『あっ、こういう気持ちでビジネスをやる人が成功するんだ』という気持ちにさせてくれる。

二つ目には、紳助は今でこそテレビ界の成功者であるものの、失礼ながら元は京都の不良少年で、別に東大卒でもMBAでもなんでもない吉本の一芸人であるため、読者も共感しやすいという点も大きいと思う。例えば孫正義や三木谷さん、あるいは、本田宗一郎の本を読んでも、所謂『雲の上の人』の話を聞いているようで、その人たちがいかに凄いかは分かっても、『じゃあ俺もやってみようか』なんて気持ちにはあまりなれない。『ハーバードMBAを出てからネットビジネスで独立』なんて聞いても正直普通の人にはピンと来ない。『エライ人はやっぱ違うわ』という感想でとまっている人がほとんどじゃないだろうか?勿論、紳助に関しても、『どうせテレビでたくさん金もらってるから副業に資金をつぎ込む余裕があるんだ』という指摘もあるかもしれないが、紳助が始めて起業したのは25歳のときで、今のように何億ももらうようになってからやったのではない。

三つ目には、この本がサイドビジネスをテーマにしたものであるということも大いにあると思う。普通は起業書を読んでも、会社を辞めて事業を始めるのような話だと、リスクが大きすぎてなかなか、その先には進めない。でも、サイドビジネスであれば、サラリーマンであっても、週末を使って企画を進めることもやる気といくばくかの資金があれば出来なくは無い。



... といくら熱い気持ちになったところで、行動に移さなかったら結局は意味がないし、俺もいっちょなんかサイドビジネスでも手がけてみっか!

2008年4月3日木曜日

米大統領選挙: 民主党の副大統領候補は誰になるか?

ここ数日間で民主党の大統領候補者選挙の流れは大きくオバマに傾きつつある。

クリントン前大統領の閣僚でもあったビル・リチャードソンや、ケーシー議員、その他続々と民主党の大物がオバマ支持を表明し始めている。

また、本日の調査ではペンシルベニア州における支持率はオバマ45%に対し、クリントン43%と、初めてオバマがペンシルベニアにおいて、クリントンを上回っている。

さて、現時点での大方の予想通りオバマが民主党予備選に勝利した場合、誰が副大統領になるか?

普通に考えればヒラリー・クリントンだと思う。が、ご存じのとおりヒラリーのオバマに対する執拗なネガティブキャンペーンを見ると、二人がともにタッグを組める関係なのかどうかも疑わしい。

また、感情的な問題を抜きにしても、政策自体はさほど変りの無い二人だが、選挙のやり方は全く正反対である二人が選挙戦略を共有できるか否かも疑わしい。特に、オバマにとって、ヒラリーだけでなく、夫のビルも自分の方針に沿って選挙運動させるのは相当頭の痛い問題ではないか?

また、権力欲の人一倍強いヒラリーだと、陰謀論者でなくても、オバマ暗殺を裏で画策しかねないと思わざるを得ない。(これは少々言い過ぎか)

では、変わりの候補は誰か?

エドワーズは白人かつ男性であるため、マイノリティーであるオバマとの補完関係はそれなりにあるかもしれないが、この二人だと、あまりにもLiberal 色が強くなりすぎ、保守的無党派層の取り込みが難しくなるのでアウト。

ビルリチャードソンもマイノリティー同士の組み合わせになるのでアウト。

今日、オバマが勝利した場合の閣僚起用が報道されたアル・ゴアだと、革新のメッセージを損ねることなく、メインストリームの取り込みが可能になり、オバマにとって、最も理想的な副大統領候補になるのではないかと筆者は見ている。

ただし、アル・ゴアが二回も副大統領のポジションに収まる器かどうかは分からないし、報道だと環境問題担当大臣として予定しているようなので実現性は低いかもしれない。

そうなると、やはり、大方の予想通りヒラリーか?

"Bring People Together" をモットーとするオバマがヒラリーを手なづけられたとしたら、彼のリーダーシップは本物であるに違いない。

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なお、万一、ヒラリーが民主党の大統領候補に選ばれた場合、オバマが副大統領候補を受けることは、(もし当選すれば)オバマの経験の無さという弱点を埋めることが出来るというメリット以上に、次の選挙では、『旧来型のWashinton Politics からの脱却』を訴えることが出来なくなるというデメリットの方が大きくなるため、オバマにとっては得策でないであろうという筆者の見方を付け加えておきたい。

参考リンク: